カリキュラム

「からだとこころ」

身体と心は互いに深く関わり合っています。身体が健康で体力があるということは、子どもたちの心を自然と元気にし、学ぶ意欲、生きる活力が生まれます。また、ここのねを卒業してからも、生涯にわたって自分の身体や心と上手に付き合えることが「わたしの幸せ」を追求するためには必要不可欠なことだと考えています。

 

そのため、ここのねでは毎日「からだとこころ」の時間があります。身体をめいっぱい動かして遊ぶことで自分の身体を上手に使いこなせるようになり、自然と体力を身に着けることが目的です。

 

また、身体と心に関する知識を得ることも大事にしています。一年間を通して、「食」「睡眠」「性」「感情」「運動」などについての講座を開き、身体と心の仕組みを知識として理解し、習得できるように計画しています。知識としての理解と、実際に身体を動かしての実感とが深く関わり合う体験を重ねることで、自分の身体と心を大事にできる人になって欲しいと考えています。

「出会う時間」

知らないこと、やったことがないことがあるということは、自分の世界を広げるチャンスだと私たちは考えています。子どもたちが自分がこれまで知らなかった知識を身につけたり、自分が興味があることを調べたり、やったことがないことに挑戦したりする時間を「出会う時間」と呼んでいます。

 

この時間には、スタッフが準備したチャレンジシートを使って自分のペースで基礎学習を進めたり、外部講師の「ここのねクリエイター」による講座を受講したり、ものづくりや料理などの体験をしたりすることができます。たくさんの選択肢がある中で、自分の興味があることを自分で選んで学ぶ経験を積み重ねることによって、自分に合った学び方を知ることも大事にしています。

「プロジェクト」

「からだとこころ」「出会う時間」を通して知識や体験を得ていく中で、子どもたちの中から「もっと知りたい」「もっとこんなことしてみたい」という探究心が生まれたとき、「プロジェクト」は生まれます。

例えば、「出会う時間」にスイーツ作りが好きになり、熱中していた子が「自分で作ったスイーツをどこかで販売してみたい」と考えたとき、その子の探究の時間が始まります。スイーツ作りの「ここのねクリエイター」に講師として来てもらい、スイーツ作りのノウハウや販売について直接プロの技を教えてもらったり、実際にお店で販売する経験をさせてもらうなど、体験の幅は無限にあります。

また、自由研究として「なぜ温泉の水は色が違うのだろう?」「どうして空は青いのだろう?」という自らの内側から生まれた問いを深めるために、理科専門の「ここのねクリエイター」に講座を開いてもらうこともできます。ここのねでは、子どもたちの興味のあることを深めることのできる環境を常に準備し続けることがスタッフの大事な仕事です。


「ここのねクリエーター」

外部講師として「好き」や「得意」を子どもたちに楽しく伝えてくれる「ここのねクリエイター」(以下、ここクリさん)は、ここのねの理念に共感し、深く理解をしてくれている人がなってくれています。

  

「からだとこころ」や「出会う時間」には、スタッフから講師として講座を依頼し、子どもたちに提案することもあります。また、「プロジェクト」では、子どもたちから「〇〇なことを学びたい」という声が上がり、子どもたちがここクリさんに直接交渉する経験もすることができます。

 

ここクリさんは、子どもたちへの好奇心や興味が生まれるキッカケを与えてくれる存在でもあり、子どもたちの「もっと知りたい」という探求学習・自由研究を支える存在でもあるのです。


「土づくり」

ここのねに唯一あるルールは、「学校のルールはみんなで決める」こと。週に一度「土づくり」という任意参加のミーティングが開催されます。ここのねをより良くするために、自分が必要だと思うことを大人も子どもも混ざり合って話し合います。

 

安易な多数決をせず、一人ひとりの意見を大切にし、納得できるまで話し合います。そして、一度決めたことであっても、必要があればまた話し合って変えていくこともできます。話し合いを通して自分の手で学校を創ることができるのです。