【開催報告】こどもまんなか映画祭を開催しました!
更新日:2025/03/27

11月24日、日曜日。
「こどもまんなか映画祭」がついに開催されました!これは、30人規模のイベントしかしたことがなかった私たち「ここのね」にとって、これまでで最大のイベント。

1ヶ月前には20名しか参加者がいなかったので、教育についてはあまり届かないのかな?と思っていたのですが。。。
蓋を開けてみると、なんと200名以上の方が参加してくださり、教育や子どもの未来に関心を寄せているその姿に、大きな希望を感じました。
映画祭を通じて、子どもたちの思いや意見、そして彼らが感じている苦しみや困難を大人がしっかりと受け止めることの重要性を伝えたかったのですが、多くの方がこの想いに共感し、賛同してくださったことが本当に嬉しかったです。
イベント当日は、Utaさん、引田暁子さん、河野里菜さん、古賀小由実さん、葛城菜々美先生が素晴らしいお話とパフォーマンスを披露してくれました。また、たくさんのボランティアや保護者の方々の協力があってこそ、この素晴らしい会を実現することができました。本当に、心から感謝の気持ちでいっぱいです。
改めて、ご参加いただいた皆さん、そして協力していただいたすべての方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました!
私も、夢を持ってみたくなりました。

まずは、ドキュメンタリー映画「夢見る小学校」の上映からスタートしました。この映画は、オオタヴィン監督が手がけたもので、ユニークな教育実践を行っている3つの学校に密着しています。
☆宿題もテストも先生もいない「きのくに子どもの村学園」
☆60年間、成績通知表や時間割が存在しない公立学校「伊那小学校」
☆校則や定期テストを廃止し、より自由に学べる「世田谷区立桜丘中学校」
それぞれの学校が、子どもたち一人ひとりの個性を尊重し、どのように学びの場を提供しているのかがリアルに描かれており、とても感動的でした。
映画を観た方々からも、こんな素敵な感想をいただきました。
『夢見る小学校 完結編』を観て、とても感動しました。今の学校教育がいかに不自由であるかを改めて感じました。子どもたちがのびのびと学べる環境を提供することが大人の役割であり、主役は子どもたちなんだと痛感しました。こういった学校が全国にもっと増えていくことを願います。本来の子どもの姿を見て、私自身も今後の生き方にいい刺激を受けました。ありがとうございました。
子どもたちが楽しみながらプロジェクトを自ら考え、やり遂げる姿に心を動かされました。私も夢を持ってみたいと思うようになりました。母として、教師として、今日ここに来て本当に良かったです。ありがとうございました。
毎週金曜日の夜ベッドで寝る前に、いつも我が子達に1週間お疲れ様でした。よくがんばったねと言っているけれど、映画の中の子供たちは学校はとても楽しい場所であり、どこよりも自分を解放できる場所であり、きっとお休みの日も近くにいるより学校に行きたいって言うかもしれないと思いました。子供本人が楽しむ時が1番成長したり吸収したりする習慣だと言うことを親として1番大事にしたいと思いました。いじめって実はなくならないのではって思っていたけど、なくすことができるんだって知って驚きました。映画を見る機会をいただきありがとうございました。
こうして、多様な学びのスタイルについて知ってもらうこと、そしてその口コミが広がっていくことが、教育を変えていく最初の一歩だと強く感じました。私も夢を持ってみたくなりました。大人が生き生きとすること、その波及したものが子どもの未来に変わっていきます。この映画祭が教育の未来を変えていくキッカケの一つになることができたのではないかと思います。
涙が止まらなかった。
映画上映後は、シュタイナー教育を受けて育ったシンガーソングライターのUtaさんがステージに立ち、ミニ音楽ライブを開催。


今回は、ここのね自由な学校の音楽講師が集まって豪華ライブとなりました。さらに、ここのね生徒のありさも登場し、彼女の透き通る歌声で会場は一瞬にして感動に包まれました。

音楽ライブが始まってすぐに体がわーっと熱くなりました。引き込まれていきました。歌さんの声にしびれてさらにありささんが歌い出してなんでだろう。涙がなぜか勝手にポロポロポロポロこぼれて困りました。なんだかありささんの声で、心がすーっと浄化されたみたいなって自分でもびっくりしました。ありささん、この声と歌をぜひたくさんの人に届けてください。お願いします。ありささんの初ライブを聞けてとってもうれしかったです。
観客の方と同じように、ここのね代表のこうちゃんは舞台袖で思わず泣いてしまったそうです。それぐらい感動のステージとなりました。
「選べる社会」になってほしい

最後のトークセッションでは、玖珠町で九州初の「学びの多様化学校」で教育を実践している葛城菜々美先生と、Utaさん、ここのね代表のこうちゃん、ここのね生徒のありさ&あおいが教育の多様性や個性を尊重することの重要性について意見を出し合いました。

Utaさんには、自身が受けた「シュタイナー教育」について紹介していただき、40年近く前に民間で多様な教育の場をつくろうとしていた動きがあったことに感動しました。「意欲だけ育てるようにしてほしい」という保護者としての願いも話していただき、会場にいた多くの方が共感をしていました。

玖珠町の「学びの多様化学校」の葛城菜々美先生には、学びの多様化学校とはなにか?何を大切にされているのか?について話していただき、聞いてくださった方が、公立の学校でも「こんなに自由にできるんだ!」という希望を持つことができたと思います。

ここのね生徒の二人にも、子ども目線で感じる「教育」への違和感や要望を話してくれました。中学2年生のありさがこんなことを言ってトークセッションが終わります。
私は公立学校が変わってほしいとも思いますが、それ以上にみんなが自由に選択できる社会が理想だと思っています。ここのねではいろいろな年齢の子たちが集まって、いろんなことを考えます。でも、だからといってみんなを変わり者扱いはしません。むしろ、その多様性が楽しいし、学ぶことも多いと感じています。私は絵や歌といった芸術系が好きで、そういうことを選ぶけど、理科や数学が得意な子も本当にすごいと思います。どちらも大事にする社会ができればいいなと思っていて、それぞれが自分の好きな道を自由に歩んでいける社会が理想です。
「選べる社会になってほしい。」という彼女の言葉には、私たち大人がもっともっと子どもたちの声をもっと聞き、その個性や希望を尊重することの大切さを教えてもらいました。
子どもの教育について、すぐに大きく変えることは難しいかもしれない、慎重に議論することも大事だけれど、子どもたちは日々大きくなっていきます。
不登校は34万人。この社会問題に対して、不登校だから多様な学びを選べるのではなく、どんな子どもでも、自分にあった学びを教育環境を選べる社会を作っていきたいと強く思いました。
「こどもがまんなか」を体現する
今回のイベントは、全体を通じて「こどもまんなか」というのを一番に考えてイベントを行いました。
映画上映の際には、「こどもまんなかルーム」というものも作りました。映画はやっぱり赤ちゃんと一緒では、ちっちゃい子供と一緒ではなかなか見ることができません。その思いは代表のこうちゃんが父であり、小さい子供を持っているからこそ、同じ子育て世代の人にもぜひ見て欲しい、来てほしいと思って作りました。

来てくださった方からは、「ちょうど娘が4歳で小学校どこに行こうか考えていたタイミングでこの映画を見させていただいて、こんなにワクワクする学校だったら私も一緒に通いたいと思えるほど心が震えました。子供と一緒に見れる空間最高でした。企画ありがとうございました。」という声をいただくこともできました。

さらに「ここのね」に通う子どもたちにもたくさんの活躍の場を持ってもらいました。特に舞台の上に立った中学2年生の2人は、来てくださった方々が驚くほど、立派に堂々と舞台に立って活躍してくれました。全体の司会進行を堂々と進めてくれたあおい、感動の歌を届けてくれたありさ、たくさんのお手伝いを率先してくれた他の低学年の子たち。「こどもまんなか」をまさに体現するイベントとなったと思います。

特に感動的だったのは、本番後にある子が「ありさ、かっこいい!」と伝えに行った場面でした。2年前、当時中学2年生だった卒業生のSくんが同じ舞台で100人の前でプレゼンをしたことを思い出しましたが、きっとお姉さんたちに憧れを持って「私もこんな風になってみたい」と思ってくれたと思います。今回も中学2年生のあおいとありさが見事にその役割を果たしてくれました。彼女たちの活躍は、下級生たちにとって大きな目標となることでしょう。

私たちここのねは、「こどもまんなか」を実現していくために、すべての子どもが自身を持って自分の個性を思い切り表現できる場を提供することをこれからも大切にしていきたいと強く思います。
今回のイベントを通して、子どもたちの声をもっと聞き、その個性や希望を尊重することの大切さを改めて感じました。そして、参加者の皆さんが共感し、賛同してくれたことが本当に嬉しかったです。
未来の教育がより豊かで、多くの子どもたちにとって輝ける場となるよう、皆さんと共に歩んでいきたいです。改めて、今回ご参加いただいた皆様に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。