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ここのね活動報告レポート|2022年3月

更新日:2025/03/26

はじめに

 桜がぽつりぽつりと開花してきました。いつもよりとても長く感じた、今年の冬。あんなに春が来てほしい、桜が咲いて欲しいと思っていたのに、桜が咲き始めると何だか少し勿体無いような、「もう少しゆっくりでいいよ」と言いたくなるような、今日この頃です。
 きっと、ここのねからこの春、3人の生徒が卒業することになったからだろうなと思います。高校進学、中学進学、そして受験生になる最後の一年のため…。長い子は、2年半、短い子でも1年半ここのねに通ってくれた子たちです。たくさんの色んな思い出があります。3人がここのねで「わたしのこたえ」を見つけ、立派に育ち、巣立っていくこの春。精一杯心を込めて見送りたいと思います。

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これは梅の花

ここのね校舎改修計画

 クラウドファンディングを始めてすぐ、佐伯市の「イースマイル」さんが「何か力になりたい」と完全ボランティアで校庭整備や、トイレの場所の基礎工事をしてくださいました。ここのねから佐伯までは片道1時間ちょいかかります。決して近くはない距離。それにも関わらず、何度も通い、無償で作業を続けてくださいました。そのお陰で子どもたちが走り回れる校庭ができました。

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トイレの基礎工事

 クラファンが終わり、いよいよトイレ工事をしようというとき、私たちは「イースマイル」さんに施工をお願いしたいと思いました。打ち合わせを重ね、先日トイレの図案をいただきました!

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 なんと、トイレの横に小さな3畳のお部屋があるではありませんか。ここは、スタッフが事務作業ができるようにという配慮でした。なんとも有難い心遣い。トイレトイレ、とトイレを作ることしか頭になかった私たち。少しでも学校の運営がうまく回るようにと考え、提案してくださったイースマイルさんの優しさに胸が温かくなりました。

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保護者のお父さん

イースマイルさんが枠を作ってくださった、新しい畑。掃除時間に子どもたちとえっさほいさとバケツや鍋(笑)を使って土を運んでいた私たち。「やっと31杯め〜〜!」という頃、有機農業をされている保護者のお父さんが軽トラでドドドーンと土を運んでくれたのです!朝からその眩しい背中に拝みました。ありがとうございます。一気に畑らしくなりました!

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 最後の仕上げはみんなで。スタッフ自前の軽トラを使って活動中に土を運びます。みんなでやれば、何でも楽しめる。キャーキャー言いながら、畑の土を運び、とうとう新しい畑が完成しました!みんなありがとう。4月から、ここで美味しいお芋を育てたいと思います。わくわく。

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野菜作り楽しみだね

高学年クラスのゼロからつくる卒業旅行

3人の卒業生が出る高学年クラス。「最後に卒業旅行へ行こう!」と2月の半ばからテーマ学習が始まりました。一泊か日帰りか、どこに行くか、予算はいくらか、何を食べるか…全て自分たちで計画する旅行。ここのねで子どもたちが旅行をゼロから考えるのは初めてでした。

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真剣にミーティング

最初はこのテーマ学習が自分ごとになっていなかったり、他者の意見を受け入れず自分の意見だけを押し通すような場面もあったり。話し合いの雰囲気はあまり良い方ではありませんでした。

 当初、そんな様子をみて悲しくなったスタッフは、テーマ学習3日目のときに、今後のテーマ学習を進めていくにあたって、子どもたちに二つの提案をしました。一つ目は、スタッフが主導となってテーマ学習を進めていくこと。メリットは、確実に目的地にたどり着けるし不穏な雰囲気になることも少ない。デメリットは、みんなが100%頑張らなくても目的地にはたどり着けるから、学び(成長)が圧倒的に少ないこと。二つ目は、基本みんなだけの力だけでテーマ学習を進め、本当に困ったときはスタッフを頼るスタイルで学習を進めるということ。メリットは、皆んなが自発的に物事や役割を決めることで成長率が高い。学びが大きい。デメリットは、目的地はいけない可能性があること。実際、旅を行う時に大きな障害が出てくる可能性があるかもしれないこと。

 子どもたちに二つの選択肢を提案したところ、中学生の子が一番に「今のまま、自分たちの力で進めていくのをやってみたい」と力強く発しました。その日から回を重ねるごとにみんなが協力して意見を出し合い、お互いの意見も受け入れて、第3の答えを考えられるようになってきました。情報を検索することが得意な人。皆んなの意見を総括する人。場を盛り上げる人。行き詰まった時に新しい提案を思いつく人。メモを取ることが得意な人。それぞれが自分の得意を活かし、どんどん協力し、団結していったのです。

 その中では、お店の予約や駐車場の確認などを実際に子どもたちが電話で問い合わせをする場面も。緊張を乗り越え、達成した時の安堵した表情は何とも素敵な笑顔でした。

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安堵の表情

そうして迎えた当日は、朝から夜の8時まで、長い1日となりましたが、みんな楽しく充実した時間を過ごしました。時間も自ら声を掛け合って守り、美味しい食事も温泉も堪能し、きっと一生忘れられない1日になっただろうなと思います。

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手作りのしおり

卒業旅行を終え、今は卒業式での「発表」に向けてプレゼンテーションの準備に励んでいます。卒業旅行を経て、それぞれが感じたことを発表します。当日がとても楽しみです。

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「どんなのできた?」

低学年クラスの初めてのダンス発表会

 高学年クラスが卒業旅行とその発表会をすると決まり、低学年クラスでも何か当日に発表できることがないかと考えていました。

 本開校一年目の今年度を振り返ってみると、「発表会」ということをそもそも一度もしてこなかったことに気づきました。その時々で「今夢中になっていること」にたくさん時間を使ってきたという意味では、子どもたちの学びを尊重できた時間でした。しかし、何かを「アウトプットする」ことに、きっと子どもたちの新たな挑戦とそれを超えての学びがあるとも思いました。
 そこで思いついたのは、低学年の子どもたちが好きそうなダンスでした。曲は、YOASOBIの「ツバメ」。明るく前向きな歌詞と可愛らしいダンス。子どもたちに初めて「踊ってみない?」と提案したときは、少し戸惑った様子でしたが、最初から音楽に乗って踊ってみようとする子がほとんどだったので安心しました。

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スタッフ手書きの振り付け


 しかし、日が経つにつれ、ダンスの練習を呼びかけると「ええ〜」「めんどくさい」という反応が見られるようになり、スタッフも落ち込みました。どんなに発表のためとはいえ、「やらされる学び」は本当の学びではありません。スタッフは、腹を割って子どもたちと話すことにしました。
 「発表会でダンスをしようと提案したのは私でした。みんなが新しいことに挑戦することで何か学びが得られるんじゃないかなと思ったんだ。でももし、みんなが本当にダンスが楽しくないのだったら、やめてもいいと思ってるよ。無理矢理やっても意味がない。だから、少し考えてみてほしい。」
 コントロールしようとしたわけでもなく、本当にフラットな気持ちで伝えました。子どもたちは、少し考えていました。すぐに「僕は踊りたい」と言った子もいたし、「どちらかというと踊りたい」「ダンスは嫌いじゃない」という子もいました。総意は「ダンス踊る!」でした。みんなの正直な気持ちを聞けて、嬉しかったです。

 それからは、「自分たちで踊ると決めた」という気持ちがあり、ダンスに対して前向きに楽しく取り組むようになった子どもたち。時間も守るようになり、なぜか基礎学習まで「楽しい!!」とこれまでより集中できるようになりました。子どもたちの日々の成長に胸がいっぱいになる毎日です。本番では、自信を持って、楽しく踊って欲しいなと思います。

「夢見る小学校」上映会へ

  私たちの描く理想の学校に最も近い、「長野県伊那市立伊那小学校」と「学校法人きのくに子どもの村学園」が舞台になったドキュメンタリー映画『夢見る小学校』をスタッフ全員で観に行きました。涙あり、笑あり。とにかくあったかい気持ちでいっぱいになる映画でした。
 映画を見終わった後、カフェで感想を出し合いました。

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「きのくにの校長先生が”学校は楽しいだけでいい”と言い切っていたのが印象的だった。スタッフがみんな表情が生き生きしてて、きのくにで働いていることに誇りを持っているのを感じた。」

体験型学習ってすごく子どもの力になるんだなって改めて思った。子どもたちが体験を通して学びを深められるように自分自身が学んでいきたい。」

「学校の中でソファーやスタッフの背中で”すやすや寝ている子”が時折映っていたのが印象的だった。学校が心から安心できる場所になっていると感じた。そういう空気が生まれるためには、どんなカリキュラムが良いんだろう。大人はどうあれば良いんだろう。」

「映画に出ていたスタッフのように、私も”愛のある大人”になりたい。子どもたちがなんでも相談しやすい、頼りやすい信頼関係が築ける大人になりたいと改めて思った。」

「ここのねに足りないものも見えたし、逆にまだ一年目なのに同じような学び方ができてる!ということもわかった。自分自身が少し焦ってここのねを早く理想の形にしようと肩に力が入っていたことも感じた。

「映画の表には出てこないスタッフの地道な努力は絶対にたくさんあるだろう。子どもたちを信じ、任せる授業をするためにはその事前準備はかなり必要。

もっと色んな話をしましたが、ここにとても全部は書ききれません。とても良い映画でした。まだ観ていらっしゃらない方は、ぜひ映画館で観てみてくださいね。ここのねも来年度中におそらく豊後大野市でこの映画の上映会をします。その際はぜひお会いしましょう!

終わりに

 今月もボリュームたっぷりの活動報告になってしまいました。毎日は飛ぶように過ぎていきますが、こうして文章を書きながら1ヶ月を振り返ってみると、一日一日の積み重ねがとても尊く、そして確実に子どもたちも私たちも成長していっていることを感じます。
 ここのねをご支援してくださったたくさんの皆様にこうして活動の様子をお伝えできてうれしいです!また来月もお楽しみに!皆様にとって良き春となりますように。

ここのねの「いま」を取り上げ、どんな活動をしているのか、目の前の子ども達の様子、スタッフが感じた想いを記事として書いています。

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